伝統のエコプロダクツ、いま蘇る!! 柿渋染めの「テンポイント」

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 「柿渋」は、柿渋のタンニン成分を利用した染料で、独特の茶色の風合いが特色です。柿渋は繊維を強くし、太陽にさらされ時が経つにつれて、濃く発色し風合いをます不思議な染料です。
 古来、柿渋は木製品・紙製品の収斂・防水塗料として、また庶民の常備薬として広く用いられ、日本の生活に深く根ざしてきました。 
 近年、化学合成製品におされて衰退していましたが、化学合成製品に比べ環境や人体に害は無く、化学製品では出すことの出来ない深い色・風合い、心なごむ癒しの色として、最近、柿渋の魅力が見なおされています。
 一方、柿渋は特有の臭いと、放置すると固まる現象があり、取扱いのむずかしい染料でしたが、特許「カキタフエキス」により、誰でも何処でも手軽に柿渋染めが楽しめるようになりました。
 今回は、ホームページを通じて、皆さんにもっと「柿渋」の素晴らしさと魅力を知ってもらいたく、『柿渋染めの「テンポイント」』というコーナーを作成いたしました。
 このテンポイントを読まれて、「柿渋」を身近に感じてくれれば幸いです。

  いつ頃から使われていたのかは古くは分かりませんが、684年前の書文に、柿渋の収斂作用を利用して、川に流して魚を捕る「柿流」が記載されています。広い利用が見られるのは江戸時代からのようです。
 江戸時代には色々な用途に使われるようになり柿渋の需要は増大し、日本各地で生産されるようになりました。
 その原料の山渋柿は農家の貴重な収入源となり、街角にも「渋屋」が増え、庶民はこぞって買い、衣服を染めたり、紙に塗って紙子や行李に防湿用に貼ったり、木に塗ったり、時には薬として使れるなど、明治・大正・昭和と様々な用途に盛んに使われましたが、昭和20年代の後半から、石油合成化学品の万能時代に入り需要が減退、今に至ります。
 日本国中のおばあさんは、今でも柿しぶのよさを良くご存知です。

濱崎 都司雄